目指せ!電気主任技術者~解説ノート~

第一種電気主任技術者の免状保有者がまとめた電気主任技術者試験の解説ノートです。

パワーエレクトロニクス

スイッチングデバイスの損失

次の文章は,パワートランジスタ,パワー MOSFET,IGBT 等のスイッチングデバイス(以下,スイッチと略す)の損失に関する記述である。 スイッチがオン状態の損失をオン損失と呼ぶ。 オン状態のスイッチの端子間電圧は理想的にはゼロであるが,実際にはゼロ…

太陽光発電システム用パワーコンディショナ

太陽光発電システム用パワーコンディショナ(PCS)は太陽電池で発電した直流電力を交流電力に変換し,交流系統に接続された負荷設備に電力を供給するとともに,余剰電力を系統に供給する装置である。 PCS は直交変換だけでなく,様々な機能を有している。 太…

リラクタンスモータ

リラクタンスモータは,計算機設計ツールの普及やパワーエレクトロニクス技術の発展などによって,近年実用化が進んでいる。 永久磁石を用いないリアクタンスモータは,構造的にシンクロナスリラクタンスモータ(SynRM)とスイッチトリラクタンスモータ(SRM…

電力変換装置による高調波障害と対策

パワー半導体デバイスのスイッチングを利用して電力変換を行う電力変換装置の交流入力及び交流出力側には,種々の高調波が発生する。 交流入力側である電力系統では,コンデンサのような高い周波数でインピーダンスが低い機器に高調波電流が集中して加熱した…

交流フィルタ設備

図の破線内は,三相 6 600 [V],60 [Hz] の高圧母線から給電されるサイリスタ変換装置用の交流フィルタ設備の例である。 変換装置は 12 パルスで,変換装置用変圧器の交流側の容量は 1 000 [kV・A] である。 図 高圧母線から給電されるサイリスタ変換装置用…

三相ブリッジダイオード整流器

図 1 は三相ブリッジダイオード整流器の回路構成である。 図1 三相ブリッジダイオード整流器の回路構成 負荷と直列に平滑用直流リアクトルを接続している。 ダイオードのオン電圧,逆阻止電流(逆漏れ電流)及び逆回復電流(リカバリ電流),並びにリアクト…

交流電源と蓄電池との間で電力を双方向にやり取りする電力変換装置

電力変換装置の一例として,PWM 変換器,中間直流回路及びチョッパからなる構成を図 1 に示す。 ここで,PWM 変換器は,電圧形インバータと同じ主回路を交流電源側に適用したものである。 蓄電池を充電する場合,PWM 変換器を通過する電気エネルギーの流れは…

無効電力補償装置

無効電力補償装置には交流系統に並列又は直列に接続する方式がある。 並列接続方式の無効電力補償装置には,(a) サイリスタで位相制御したリアクトルと固定コンデンサとを並列接続した回路構成,(b) 連系リアクトルと電圧形自励変換器とを直列接続した回路構…

パワーエレクトロニクス技術を応用した送配電設備

1950 年代のダイオード開発に続く逆阻止三端子サイリスタの出現とそれ以降の各種デバイスの高電圧化・大電流化・高速化は大きな進歩を遂げ,これらを応用した半導体電力変換装置の技術分野はパワーエレクトロニクスと呼ばれ,様々な用途で利用されている。 …

IGBT の構造と動作特性

IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor,絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)は,MOSFET を入力段とし,バイポーラトランジスタを出力段とするダーリントン接続の構造を同一の半導体基板上に構成したパワートランジスタであり,入力信号によってオン・オ…

インバータの出力電圧制御

電圧形インバータでは,出力電圧を可変にしたり,また,負荷変動に対して出力波形を一定に保つために電圧制御が行われる。 一般に,出力である方形形のパルス幅を変えることによって電圧制御している。 この制御には,パルスの繰返し周波数を一定とし,その…

ユニット多重インバータ

多重インバータは,位相差を有する複数台の方形波インバータの出力を組み合わせることにより,個々のインバータ出力に含まれる高調波成分を互いに相殺し,出力波形を改善する方式である。 ユニット $n$ 多重インバータ及びその個々のユニットの主回路構成を…

無停電電源システムとその信頼性向上の方法

無停電電源システム(UPS:Uninterruptible Power Supply)の一つの基本構成である常時インバータ給電方式を単線系統図に示す。 図 常時インバータ給電方式の無停電電源システム この UPS は,図の破線で囲まれた部分をここでは CVCF(Constant Voltage Cons…

直流電気鉄道用の電動機

直流電気鉄道用の電動機には,大きな始動トルクを必要とすることから,かつては主として直流直巻電動機が採用されてきた。 1970 年代になって大容量サイリスタが開発され,1980 年代には国内でもインバータ制御車両が登場して交流電動機駆動方式が実用化され…