目指せ!電気主任技術者~解説ノート~

第一種電気主任技術者の免状保有者がまとめた電気主任技術者試験の解説ノートです。

電線の混触の防止と電線による他の工作物等への危険の防止

電線,支線,架空地線,弱電流電線等(弱電流電線及び光ファイバーケーブルをいう。以下同じ。)その他の電気設備の保安のために施設する線は,通常の使用状態において断線のおそれがないように施設しなければならない。

電線の混触の防止

電気設備に関する技術基準を定める省令 第28条【電線の混触の防止】では,次のように規定されている。

電線路の電線,電力保安通信線又は電車線等は,他の電線又は弱電流電線等と接近し,若しくは交さする場合又は同一支持物に施設する場合には,他の電線又は弱電流電線等を損傷するおそれがなく,かつ,接触,断線等によって生じる感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。

電線による他の工作物等への危険の防止

電気設備に関する技術基準を定める省令 第29条【電線による他の工作物等への危険の防止】では,次のように規定されている。

電線路の電線又は電車線等は,他の工作物又は植物と接近し,又は交さする場合には,他の工作物又は植物を損傷するおそれがなく,かつ,接触,断線等によって生じる感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。

特別高圧の架空電線と低圧又は高圧の架空電線又は電車線を同一支持物に施設する場合は,異常時の高電圧の侵入により低圧側又は高圧側の電気設備に障害を与えないよう,接地その他の適切な措置を講じなければならない。

使用電圧が 35 000 V を超え 100 000 V 未満の特別高圧架空電線と高圧架空電線とを同一の支持物に施設する場合,特別高圧架空電線路は第 2 種特別高圧保安工事により施設するとともに,特別高圧架空電線と高圧架空電線との離隔距離は,特別高圧架空電線がケーブル以外の場合,2 m 以上であること。

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使用電圧が 35 000 [V] 以下の特別高圧架空電線と低圧又は高圧の架空電線とを同一支持物に施設する場合は,同一支持物に施設する低圧の電気機械器具に接続する低圧架空電線を除き,特別高圧架空電線と低圧又は高圧の架空電線との離隔距離は, 1.2 [m] 以上であること。

ただし,特別高圧架空電線がケーブルである場合であって,低圧架空電線が絶縁電線若しくはケーブルであるとき又は高圧架空電線が高圧絶縁電線,特別高圧絶縁電線又はケーブルであるときは,50 [cm] まで減ずることができる。

参考文献

  • 令和2年度 第一種 電気主任技術者 一次試験 法規 問3「電線の混触防止と異常電圧による架空電線等への障害の防止」
  • 平成22年度 第二種 電気主任技術者 一次試験 法規 問2

更新履歴

  • 2022年5月6日 新規作成
  • 2022年7月30日 参考文献に「令和2年度 第一種 電気主任技術者 一次試験 法規 問3」を追加