立軸水車発電機の軸受
立軸水車発電機の回転体の主軸はスラスト軸受と案内軸受によって支えられている。
スラスト軸受は発電機回転子,水車ランナの重量及び水車ランナに加わる水圧を支える部分である。
この軸受の回転部と接触する部分を静止板といい,回転部との摩擦を小さくし,発熱・磨耗を防いでいる。
その表面には従来ホワイトメタルが採用されていたが,近年では更に耐熱性・耐磨耗性・摺動性に優れる材質の樹脂軸受も採用されてきた。
この樹脂軸受の利点として,軸受損失の低減,始動摩擦の低減や焼き付け防止のために必要とされたオイルリフト装置や冷却装置の省略及び軸受表面の長寿命化などが挙げられる。
他方,案内軸受は主軸の横振れを防止する軸受で,二つ割の円筒軸受や更に多数に分割されたセグメント軸受を用いる。
軸受配置の形式がかさ形と呼ばれる水車発電機は,スラスト軸受を回転子下部に設け発電機上部の案内軸受を省略したもので,低速かつ低振動の場合採用される。
高・中速度の立軸の発電機の軸受には普通形と呼ばれる型式が広く採用されている。
普通形では,スラスト軸受を回転子の上部に設け,案内軸受を回転子の上下双方に設けている。
参考文献
更新履歴
- 2022年5月29日 新規作成
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