蒸気タービンを用いた汽力発電所(コンバインドサイクル発電所を除く)の蒸気サイクルはランキンサイクルが基本であるが,その熱効率を向上させるために再熱サイクルや再生サイクルが採用される。
再熱サイクル (Reheat Cycle)
ランキンサイクルの熱効率は,入口温度が一定の場合,蒸気タービンの入口圧力を高めることによって改善されるが,これに伴って排気蒸気の湿り度が増加する。
湿り度の増加はタービンに悪影響を与えるため,タービン内で膨張した蒸気を再びボイラへ送って再加熱して再度タービンに送り,最終圧力まで膨張させるサイクルを再熱サイクルという。
再熱サイクルを採用する目的
高圧タービンが膨張した蒸気は水滴を含む湿り蒸気になり,蒸気タービンの羽根を腐食・浸食させることがあるため,上記をボイラに戻して加熱し,湿り度を低下させる。
また,蒸気を加熱することで,低圧タービンの熱効率を向上させる。
再生サイクル (Regenerative Cycle)
ランキンサイクルでは,復水器で捨てる熱量がボイラでの供給熱量に対して大きい割合を占める。
この熱量を軽減して熱効率を高めるため,蒸気タービン内で膨張している途中の蒸気の一部を抽気し,その蒸気が持つ顕熱や蒸発潜熱の放出によって給水を加熱する過程を取り入れたサイクルを再生サイクルという。
これによりタービンが直接行う仕事は減少するが,復水器で捨てる熱量も減少し,全体として熱効率が向上する。
参考文献
- 令和7年度 第一種 電気主任技術者 二次試験 電力・管理 問1「再熱サイクル汽力発電プラント」
- 平成22年度 第二種 電気主任技術者 一次試験 電力 問1
[rakuten:book:11084869:detail]
