時々刻々変動する負荷の特性を表すために,横軸に時間(日・週・旬・月・年)を,縦軸に需要電力をとって表示した曲線がよく使用される。
この他に,日・週・旬・月・年を対象とする期間の電力需要について,その発生した時間とは無関係に大きい順に並び替えた曲線のことを負荷持続曲線といい,負荷の特性を分析・調査するために使用される。
需要率は,最大需要電力の全設備容量に対する割合であり,過負荷使用の場合を除き,一般に 1 より小さい値となる。
供給する電力量が一定の場合,最大需要電力が大きいほど負荷率が低下して設備利用率は低くなる。
需要家 A,需要家 B 及び需要家 C の三つの需要家に電力を供給している。
それぞれの最大需要電力は 940 kW,1 180 kW,1 540 kW である。
需要家 A の年間使用電力量が 4 900 MW・h であるとき,その年負荷率*1は 59.5 % である。
需要家 A の年負荷率は,次式で求められる。
4 900 [MW·h] × 103 / (940 [kW] × 24 [h/日] × 365 [日]) × 100 = 59.5 [%]
また,三つの需要家相互間の不等率*2が 1.20 であるとき,最大合成需要電力は 3 050 kW である。
ただし,1 年は 365 日,需要家 A,需要家 B 及び需要家 C の力率はいずれも 1.0 とする。
最大合成需要電力は,次式で求められる。
( 940 [kW] + 1 180 [kW] + 1 540 [kW] ) / 1.20 = 3 050 [kW]
参考文献
更新履歴
- 2022年4月2日 新規作成
- 2022年5月22日 参考文献に「平成21年度 第二種 電気主任技術者 一次試験 電力 問5」を追加