次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,電路の対地電圧の制限に関する記述である。
住宅の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く。以下本問において同じ。)の対地電圧は,原則として 150 V 以下に制限されているが,いくつかの例外が認められている。その一つは,燃料電池発電設備又は常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を以下により施設する場合である。
a) 直流電路を構成する燃料電池発電設備にあっては,当該直流電路に接続される個々の燃料電池発電設備の出力がそれぞれ 10 kW 未満であること。
b) 直流電路を構成する蓄電池にあっては,当該直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ 10 kW 未満であること。
c) 屋内配線の対地電圧は,直流 450 V 以下であること。
d) 電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。ただし,次に適合する場合は,この限りでない。
- 直流電路が,非接地であること。
- 直流電路に接続する逆変換装置の交流側に絶縁変圧器を施設すること。
e) 屋内配線は,次のいずれかによること。
- 人が触れるおそれのない隠ぺい場所に,合成樹脂管工事,金属管工事又はケーブル工事により施設すること。
- ケーブル工事により施設し,電線に接触防護措置を施すこと。
参考文献
- 令和6年度 第二種 電気主任技術者 一次試験 法規 問3「電路の対地電圧の制限」
更新履歴
- 2024年9月2日 新規作成
- 2024年11月16日 参考文献に「[徹底解説]接触防護措置と簡易接触防護措置」を追加