目指せ!電気主任技術者~解説ノート~

第一種電気主任技術者の免状保有者がまとめた電気主任技術者試験の解説ノートです。

負荷設備における需要電力分析

需要場所における電力設備の計画においては,負荷特性に応じて時々刻々変動する需要電力を十分に分析し,評価する必要がある。

需要率と不等率

需要率

需要率は,需要電力の最大値を設備容量の合計で除したものである。

この値が 1 を超えた場合には,機器が過負荷使用となっていることを示す。

不等率

不等率は,複数の負荷(群)の組み合わせにおいて,各負荷(群)の最大需要電力の和を合成最大需要電力で除したものである。

演習

最大需要電力が $P_\text{A}$ の負荷群 A と最大需要電力が $P_\text{B}$($P_\text{B} \gt P_\text{A}$)の負荷群 B とを組み合わせて構成した負荷群 C の不等率の最大値は,$\displaystyle 1+\frac{P_\text{A}}{P_\text{B}}$ である。

最大需要電力が 800 kW,需要率が 0.8,負荷率が 0.6,力率が常に 0.75 一定の負荷 A と最大需要電力が 400 kW,需要率が 0.5,負荷率が 0.8,力率が常に 0.75 一定の負荷 B とを組み合わせて構成した負荷群 C を考える。

不等率が 1.25 であるとすると,C の需要率は 0.53 となり,負荷率は 0.83 となる。

不等率が大きいほど,C の負荷率は大きくなる。

また,C の負荷率が 0.94 であるとすると,不等率は 1.41 となる。

参考文献

平成29年度 第一種 電気主任技術者 一次試験 法規 問6「負荷設備における需要電力分析」

更新履歴

  • 2022年8月17日 新規作成