三相 6.6 [kV] で受電している需要設備に係る「事故・故障および現象」のうち,次に掲げるものそれぞれについて「事故・故障および現象」の状況および発生原因を説明する。
全停電
状況としては,需要設備の主開閉器が開放状態となっている,あるいは高圧配電線自体が停電している想定される。
主開閉器が開放したのは,地絡事故,短絡事故,過負荷などが考えられる。
高圧配電線自体が停電したのは,上位設備での事故,あるいは配電用変電所にて再々閉路失敗によるものが考えられる。
部分停電
状況は,停電箇所または停電区間以外は健全である。
発生原因は,停電箇所または停電区間へ配電している負荷につながる分岐回路や幹線あるいは区分されている母線(の区分開閉器)が,事故(短絡・地絡・漏電など)や過負荷により開放したと考えられる。
欠相故障
状況は,欠相を生じた相の電流が零になり,電源の相間電圧に著しい電圧不平衡が生じている。
配電線や構内配電回路の一相または二相が断線しているか,区分開閉器の投入不良などにより等価的に断線状態になっていることが考えられる。
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高圧変圧器に係る警報の作動
高圧変圧器の油温上昇等が想定される。
油温上昇については,長時間の連続的な過負荷によるものや内部短絡によるものが考えられる。
参考文献
- 平成10年度 第二種 電気主任技術者 二次試験 電力・管理 問6「需要設備に関わる事故・故障および現象」
更新履歴
- 2022年11月5日 新規作成