我が国における汽力発電所の所内単独運転について述べる。
所内単独運転が実施される事態
電力系統の事故により汽力発電ユニットが系統から分離した場合に実施される。
ユニットを停止させることなく,所内負荷をもって運転を継続し,系統電圧の復帰を待って迅速に並列・出力上昇を行うことが目的である。
所内単独運転中の注意点
所内単独運転中のボイラ設備,タービン設備,電気設備について,各設備への影響を踏まえて制御上注意すべきことを以下に示す。
ボイラ設備
安定した燃焼状態を維持するために,出力に追従したバーナ本数制御,燃料,空気流量の絞り込みを行う。
タービン設備
ロータの寿命に影響を与えるような温度変化が起きないように,蒸気温度を維持する。
電気設備
所内負荷である補機電動機の運転が継続できるように,定格周波数,定格電圧を維持する。
参考文献
更新履歴
- 2022年11月6日 新規作成