同期発電機と同期電動機は原理的には同じ構造を持ち,一つの同期機で発電機運転と電動機運転を行うことができる。
同期機の端子電圧を $\dot{V}$ [p.u.] ,無負荷誘導起電力を $\dot{E}$ [p.u.] とすると,$\dot{E}$ が $\dot{V}$ より進み位相であれば同期機は発電機として動作し,逆になれば電動機として動作する。
ただし,電機子反作用は,電動機運転では進み電流のときに,発電機運転では遅れ電流のときに,減磁作用となる。
なお,同期機の等価回路は以下のとおりであり,$\dot{I}$ は電機子電流,$X_\text{S}$ は同期リアクタンスとする。
同期発電機の運転状態に対応するフェーザ図
上記を踏まえて,以下の同期機の運転状態に対応するフェーザ図を示す。
発電機,遅れ力率運転の場合
発電機,遅れ力率運転の場合のフェーザ図を示す。
発電機,進み力率運転の場合のフェーザ図
発電機,進み力率運転の場合のフェーザ図を示す。
調相機,遅れ力率運転の場合のフェーザ図
調相機,遅れ力率運転の場合のフェーザ図を示す。
参考文献
- 令和4年度 第一種 電気主任技術者 一次試験 電力 問1「三相円筒形同期機とそのフェーザ図」
更新履歴
- 2022年9月20日 新規作成