メカトロニクス分野で多用されているアクチュエータの一つであるステッピングモータは,基本的には同期モータである。
位置検出回路を用いず,外部からパルスが与えられたとき,そのパルスの数に対応した角度又は距離の制御をオープンループで行うことができる。
このためパルスモータとも呼ばれ,磁器回路の要素によって,次のような種類がある。
a. パーマネントマグネット形
回転子に永久磁石,その外側の固定子に鉄心及びコイルを配置したもので,コイルに電流を流すと磁界が発生し,回転子と固定子との間の磁気による吸引力及び反発力によって回転子が回転する。
b. 可変リラクタンス形
パーマネントマグネット形の永久磁石の回転子に代わって,歯車形の高透磁率材料を用いている。固定子の配置角度と回転子の極数が異なるため,固定子の磁界によって,磁気抵抗が小さくなる位置まで回転子が回転する。
さらに空隙面に細かな歯を切った構造のものもあり,誘導子形と呼んでいる。
c. ハイブリッド形
上記の a,b の方式を複合した構造であり,回転子の中央に円筒形の永久磁石を配置し,その両端を歯車状の鉄心で挟み込んでいる。
上記の両方式の長所を合わせもち,ステップ角を小さくとることができ,また,大きなトルクが得られる。
参考文献
更新履歴
- 2022年7月18日 新規作成