次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の工事に関する記述である。
ただし,ショウウィンドー又はショウケース内,粉じんの多い場所,可燃性ガス等の存在する場所,危険物等の存在する場所及び火薬庫内に施設するものを除く。
合成樹脂管工事
合成樹脂管工事に使用できる合成樹脂管には,CD 管,PF 管などがある。
合成樹脂管は著しい機械的衝撃や重量物の圧力等に対する保護効果等の点で金属管よりも劣るため,こうした損傷のおそれがないように施設しなければならない。
金属ダクト工事
金属ダクト工事は,主に工場内,事務所ビル等の変電室からの引出口等における多数の配線を収める部分の工事に採用されている。
金属ダクトに収める電線の断面積の総和に関する規定がある。また,点検できない隠ぺい場所では使用できない。
ケーブル工事
ケーブル工事は,屋内ではあらゆる場所に利用できる工事方法であるが,施設場所や使用電圧によっては使用できる電線の種類が限定される。
電線を金属管に収めることは必ずしも必要でない。
セルラダクト工事
セルラダクト工事は,大形の鉄骨造建造物の床コンクリートの仮枠又は床構造材として使用される波形デッキプレートの溝を閉鎖して使用する方式である。
乾燥した場所でのみ使用できる。
また,使用電圧が 300 V 以下でのみ使用できる。
平形保護層工事
平形保護層工事は,平形保護層内に電線を入れ,床面に粘着テープで固定し,タイルカーペット等の下に施設する工事である。
平形保護層の厚さは 2 mm 程度と非常に薄く,床面の任意の位置からコンセントを取り出すことができる。
使用電圧は 300 V 以下で,点検できる乾燥した場所でのみ使用できる。
参考文献
- 令和3年度 第二種 電気主任技術者 一次試験 法規 問3
更新履歴
- 2022年3月19日 新規作成