水力発電所では、負荷が低い状態(部分負荷)で運転すると効率が低下しやすい。
そのため、水車の種類ごとに部分負荷時の効率を高めるための工夫が施されている。
ここでは、代表的な水車ごとに効率向上策を整理する。
ペルトン水車(衝動水車)
ペルトン水車では,ノズルの使用射数を減らす又はニードルを絞ることで,流速を維持し,部分負荷での効率を高めている。
- ノズルの使用射数を減らす → 使用するノズルの数を減らし,流速を確保する。
- ニードル弁を絞る → 流量を調整しつつ,噴流の速度を維持する
クロスフロー水車
クロスフロー水車では,ガイドベーンを二枚として,流量の減少に合わせて,二枚,一枚のみ使用と変更していくことにより,流量に応じた部分負荷での効率を高めている。
また,ガイドベーンを大小の二分割構成で設置し,大小両方,大のみ,小のみ使用と変更していくことにより,流量に応じた部分負荷での効率を高めている。
- ガイドベーンを 2 枚構造とし,使用枚数を切り替える → 流量に応じて「2 枚から 1 枚」と切り替え,適切な流入条件を維持
- ガイドベーンを大小 2 分割構成にする → 「大小両方 から 大のみ から 小のみ」と段階的に切り替え,流量に応じた効率を確保
カプラン水車や斜流水車(プロペラ水車系)
カプラン水車や斜流水車では,ガイドベーンと連動してランナベーンの開度を調整することで,部分負荷での効率を高めている。
- ガイドベーンとランナベーンの開度を連動制御する → 流量と落差に応じて最適な角度に調整し,部分負荷でも高効率を維持
参考文献
- 平成28年度 第二種 電気主任技術者 二次試験 電力・管理 問1「部分負荷運転時における水車効率の向上策」
更新履歴
- 2022年10月23日 新規作成
- 2026年3月21日 加除修正,SEO・SNS 向け設定を追加