火力発電所の所内交流回路には,送電系統や所内回路の事故により電源喪失した場合でも安全面や設備保全で重要な補機電動機(負荷)が運転継続できるように,非常用ディーゼル発電機が接続できる電源系統構成となっている。
この電源系統に接続されている補機電動機(負荷)を停止させない理由はそれぞれ以下のとおり。
ターニングギア電動機
ユニット停止後もタービン車室は高温であり,タービンロータが熱により偏心することを防止するため,一定時間はターニング装置でロータを回転させておく必要があるため。
発電機(水素)密封油ポンプ電動機
発電機の機内は冷却のために水素が封入されており,機外へ漏れ出すことがないように,機内圧を下げて水素を抜き取るまでロータ軸封部には油を供給し続ける必要がある。
参考文献
令和元年度 第二種 電気主任技術者 二次試験 電力・管理 問 1「火力発電所の所内交流回路」
更新履歴
- 2022年10月16日 新規作成