論理回路を論理的な機能の点から分類すると,現在の入力だけで出力が決まる組合せ回路と,現在の入力及び過去の入力系列で出力が決まる順序回路に大別できる。
前者には,論理和(OR),論理積(AND),否定(NOT)などの基本論理回路や,切換回路(マルチプレクサー)などがある。
後者には,双安定マルチバイブレータとも呼ばれ,二つの安定状態を記憶する順序回路であって,入力が与えられると他の安定状態に遷移できる機能をもつ各種のフリップフロップや,それを使用したレジスタ回路,カウンタ回路などがある。
また,このような論理回路が搭載される集積回路(IC)は,汎用論理 IC と特定用途向け IC に分類される。
汎用論理 IC の一つである MPU(Micro Processor Unit)は,記述されたプログラムをシーケンシャルに命令実行処理を必要とするノイマン形コンピュータに用いられている。
一方,後者の IC として,ある特定用途の論理回路演算を実行処理する複数の回路で構成した集積回路である ASIC(Application Specific Integrated Circuit)は,最近,多くのディジタル電子機器に用いられている。
この特定用途向け IC の設計では,複雑な論理式を簡略化する圧縮が重要である。圧縮法としては,計算機による機械的なアルゴリズム処理が容易なクワイン・マクラスキー法が著名であり,複数入力・複数出力のブール関数を簡略化することができる。
参考文献
更新履歴
- 2022年2月18日 新規作成