屋外開放形の受変電設備の改修・点検作業や改修・点検時の機器操作において,作業者の感電等の人身事故を防止するためにとるべき安全対策を,説明する。
電気設備の設計,施工面での安全対策
電気設備技術基準の遵守するとともに,労働や安全衛生規則による充電電路に対する接近限界距離を遵守する。
また,経済性を考慮した上で,GIS 機器など充電部の露出部分を少なくする設計とする。
施工面では,工程に余裕を持たせるとともに,安全に作業が進められるように,手順書の作成を行う。
改修・点検時の作業や操作を行う際の設備面での安全対策
- 充電部との安全距離を確保するために,作業区画を実施する。
- 超高圧設備など静電誘導電圧の高いところでは,静電シールドを実施する。
- 機器配置や照明などの作業環境を整備する。
- 誤操作防止を図るため,タブレットなどを用いる。
改修・点検時の作業や操作を行う際の作業面での安全対策
- 定期的に安全教育を実施する。
- 作業前に,TBM-KY(ツールボックスミーティング・危険予知)を実施する。
- 作業・操作手順書を作業員全員に周知徹底する。
- 誤操作防止処置(インタロックやタブレット)を確認する。
- 電路の検電と接地を実施する。
- 給電所・制御所など関係箇所と確実な相互連絡を実施する。
- 予定外作業は絶対に行わない。
- 基本動作の励行と,必要に応じて監視員を配置する。
- 運転側・作業側など責任区分を明確化する。
参考文献
- 平成12年度 第二種 電気主任技術者 二次試験 電力・管理 問5「屋外開放形受変電設備の安全対策」
更新履歴
- 2022年11月2日 新規作成