目指せ!電気主任技術者~解説ノート~

第一種電気主任技術者の免状保有者がまとめた電気主任技術者試験の解説ノートです。

標準的な自動制御シーケンス

水車・発電機の起動操作を開始すると,まず起動条件の成立を確認し,補機類が動作して準備完了となる。

次に入口弁が全開となり,続いてガイドベーンが起動開度まで開き,水流によって水車が起動する。その後回転数が定格の約 8 割に達すると界磁遮断器が閉となり発電機電圧が発生する。

次に定格の 8 割以上の電圧確立を確認すると自動電圧調整装置が動作する。

続いて自動同期装置が動作し,この装置の速度調整機能により周波数の平衡を図るとともに,電圧調整機能により電圧の平衡を図る。

その後同期検出機能により,同期点を検出すると,並列用遮断器が閉となり,発電機を系統に並列する。

故障停止制御

故障停止制御については,系統への影響や発電所設備への負担を最小にするための停止方法として故障の種類に応じ,緩停止,非常停止及び急停止の三種類がある。

緩停止

緩停止は水車・発電機の停止を必要とする軽度の故障が生じたときに適用され,普通停止と同様の制御で停止させる。

非常停止

非常停止は発電所内に重大な電気的故障が生じたときに適用され,電気・機械装置を同時に制御し,速やかに停止させる。

急停止

急停止は発電所内に重大な機械的故障が生じたときに適用され,水車・発電機の回転速度を上昇させないよう制御し,速やかに停止させる。

参考文献

更新履歴

  • 2022年6月1日 新規作成