目指せ!電気主任技術者~解説ノート~

第一種電気主任技術者の免状保有者がまとめた電気主任技術者試験の解説ノートです。

変圧器のスコット結線

変圧器のスコット結線は,単相変圧器 2 台を用いて三相交流を二相交流に変換する結線で,交流電気車に単相交流電力をき電する場合や,単相電気炉 2 台を運転する場合などに使用されている。

図 1 に,単相変圧器 T1 及び T2 を用いて,T1 の一次巻線の一端を T2 の一次巻線の中点 O に接続して,T1 の残りの一端と T2 の一次巻線の両端とを三相電源に接続する場合を示す。

図1

図1

この場合,T1 を T 座変圧器,T2 を主座変圧器という。

T1 及び T2 を無負荷として,一次側(U,V,W)に対称三相交流電圧を印加した場合,二次側に生じる電圧の大きさがそれぞれ等しく,かつ,その位相が $\displaystyle \frac{\pi}{2}$ rad 異なるためには,T2 の巻数の比 $a:1$ に対し,T1 の巻き数の比を $\displaystyle (\frac{\sqrt{3}}{2}\times a):1$ にする必要がある。

このように構成されたスコット結線の二次側の各相に,等しい単相負荷を接続すれば,一次側には平衡した三相交流電流が流れる。

この場合,T1 の容量が T2 の $\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}$ 倍となるので総合利用率は 92.8 % である。

次に,図 1 の T2 と容量及び巻数が等しい 2 台の単相変圧器 T3,T4 をスコット結線として図 2 に示すように接続する。

図2

図2

このとき,T3 の一次側巻線に巻き数の比が $\displaystyle (\frac{\sqrt{3}}{2}\times a):1$ になる位置にタップを設け,タップを図 1 と同じように対称三相交流電源の U 相に接続する。

この場合においても二次側の各相に等しい単相負荷を接続すれば,一次側には平衡した三相交流電流が流れる。この場合の総合利用率は 86.6 % である。

参考文献

  • 平成30年度 第一種 電気主任技術者 一次試験 機械 問2「変圧器のスコット結線」

更新履歴

  • 2022年7月7日 新規作成