プログラム開発のプロジェクト管理手法として,作業展開構造(WBS)を利用する方法がある。
これはプロジェクトを構成する作業を分解し,構造化したもので,その作業単位をワークパッケージという。
作業展開構造を詳細なレベルとすることで,リスク要因が明らかとなり,コストやスケジュールの予測が可能となる。
作業相互単位の関連性やプロダクトの流れ,リソースの有効性や外部要因の制約などを考慮した上で,全体のスケジュールを決定する。
図は,アローダイアグラムと呼ばれるもので,作業と所要日数をグラフ状に表現したものである。
破線はダミー作業で,作業 B 及び作業 C が完了した後,作業 E の着手可能であることを示している。
ダミー作業の所要日数は 0 である。
図では,作業 A と作業 C に対して作業 B が並行作業であり,同様に作業 D と作業 F に対して,作業 E も並行作業である。
この図では,全体の作業を完了するのに必要な最小限の日数を求めることができ,この経路をクリティカルパスという。
この図の場合,最小日数は 13 日間である。クリティカルパスにおいて遅延が生じると作業全体が遅れることになる。
完了までの日数の予測は,開発の初期段階であるほど,未知数の要因が多く,難しくなる。
参考文献
- 令和2年度 第一種 電気主任技術者 一次試験 機械 問7
更新履歴
- 2022年7月3日 新規作成
- 2022年7月26日 「目指せ!プロジェクトマネージャ」のリンクを追加