蛍光ランプや HID ランプ(高輝度放電ランプ)などのアーク放電を利用した光源は,放電を開始するとランプ電流(放電電流)が増加し続け,ランプが破壊する。
これを防止するために,安定器が必要となる。安定器には,ランプ電流を制限する機能とランプを点灯するために必要な始動電圧を与える機能とがある。
電流を制限する回路としては,主にインダクタを利用した磁気式と,半導体デバイスを利用した電子式がある。
一般に電子式は主にインバータ回路で構成されるために,磁気式と比較して,軽量,回路損失が少ない,50 [Hz] / 60 [Hz] 兼用,ちらつきが感じられないなどの特長がある半面,電磁ノイズや高周波漏えい電流が比較的大きくなるなどの課題がある。
安定器の寿命は,通常の使用状態では温度上昇による絶縁物やコンデンサなどの劣化が大きく影響し,一般に累積使用時間で 4 万時間とされている。
参考文献
- 平成22年度 第二種 電気主任技術者 一次試験 機械 問6
更新履歴
- 2022年2月21日 新規作成