光源の光に関する性能は,全光束,光源効率,配光,光源色,演色性などで表される。
全光束
全光束は,光源がすべての方向に放出する放射束のうち,人間の目の感度に基づいて評価した量の総和である。
人の明るさ感覚に関係する光源の性能を表す場合に用いられる。
光束
照明の基本的な単位である光束は,波長域 380 [nm] ~ 780 [nm] の光放射に,人間の目の明るさ感覚を代表する「標準比視感度」を乗じたものであり,波長 555 [nm] の 1 [W] の光放射が 683 [lm] となるよう定義されている。
光源効率
光源効率は,光源が発する全光束を,その光源の消費電力で除した値である。
光源の省エネルギー性の評価などに用いられる。
配光
配光は,光源から空間に放射される光度,すなわち,光の強さの分布である。
配光は,光源が発散する光束を光度の空間分布として表したもので,光源を中心とした極座標系(鉛直角 θ,水平角 φ)で表示される。
光源が置かれた中心を光中心と呼び,光中心を通る鉛直軸を灯軸という。灯軸を通る断面配光を鉛直配光という。
光源色
光源色は,光源から放射される光の色である。
白色光源の光が,赤味を帯びているか,青味を帯びているかを表す指標であり,一般に色温度で区分される。
演色性
演色性は,光源で照明した種々の物体の色の見えに及ぼす光源の特性である。
日本工業規格(JIS)に規定されている演色評価数は,評価しようとする光源で照明したときの色の見えが,基準の光で照明したときの見えにどれだけ近いかで評価される。
見えが同じ場合を 100 とし,差が大きくなるに従って小さな値をとる。